2013年04月07日
石の上の寺 滋賀県石山寺
昨日、今日と京滋労働共済の研修会で保険のお勉強をしてきました。何と会場が前から行きたいと思っていた滋賀県の瀬田の唐橋、中洲にある青年会館ではありませんか。近くには石山寺も。「やったー」と喜んだのも束の間、天気予報は暴風雨。何とか早朝に家を出て、桜が散る前に駆け込みました。まあ大変でした。では、まずは石山寺のご紹介から。境内参道の桜並木が見事でした。
石山寺は、瀬田川の西岸、伽藍山の麓にあります。奈良時代東大寺大仏造立のための黄金の不足に頭を悩ました聖武天皇が、如意輪観音を奉じ、良弁僧正を開基として建立しました。本尊となった如意輪観音像は、安産、厄除け、縁結び、福徳どに霊験あらたかな仏さまです。以来、石山寺は観音の霊地とされ、源頼朝、足利尊氏、淀殿などの後援を受け、西国三十三所観音霊場として今日までその名を馳せています。
何故、石山寺なのか、初めて現地を訪れて「あっ、そうか」とすぐに分かりました。やはり現地に行かないとだめですね。石の上にあるんです。
境内の本堂(国宝)は、巨大な硅灰石(天然記念物)の上に建てられています。硅灰石は、石灰岩が地中から突出した花崗岩と接触して、その熱作用のために変質したもので、石山寺の硅灰石は、国の天然記念物に指定されるほど雄大です。内陣は平安時代中期の建築、外陣(礼堂)は慶長年間に淀殿の寄進により増築されたといわれています。
本堂内にある「源氏の間」は、かつて紫式部がその窓から十五夜の月を眺めたときに、霊感をうけ源氏物語の構想を得たと『石山寺縁起絵巻』(重要文化財)に伝承されています。
源平の乱の時に源頼朝が乳母であった亀谷禅尼の請によって、多宝塔(国宝)、東大門、鐘楼などを寄進しました。多宝塔は、日本最古の物で日本三大多宝塔の一つです。その後、淀殿が舞台造りの礼堂を再建し、東大門の大修理も行いました。
近江八景「石山の秋月」に描かれる月見亭は、瀬田川の清流を見下ろす高台にあり、後白河天皇以下歴代天皇の玉座とされました。月見亭の隣には芭蕉庵があります。俳聖松尾芭蕉は、たびたびここに仮住まいをして、多くの句を残しています。「石山の 石にたばしる あられかな」と。
まあでも、小登山でした。観音菩薩は南海にあると云われる補陀落山の崖上で修業中で、古来観音が本尊の古寺は清水寺、奈良の長谷寺なども崖上に本尊があります。観音樣を拝むときは、南無観世音菩薩樣と云って拝んでください。御利益がありますよ。
Posted by 京聯自動車観光部 篠田ほつう at 06:53│Comments(0)
│篠ちゃんの京都時空観光案内
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。